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末永く…。メッキ直しについて。

grainではご購入後も末永くご愛用いただく為にメッキ直しを承っています。

天然石の種類にもよるのですが、爪留めされている商品や地金のみで作られている商品が対象になります。

メッキ直しが出来ない種類の石はこちらになりますのでチェックして見て下さいね↓

【ペリドット・オパール・ヘマタイト・真珠・珊瑚・ターコイズ・マラカイト・エメラルド・ラピスラズリ・ロードクロサイト・アパタイト・フローライト】

BaroqueBright、grainを始めて2年半が経ち、最近メッキ直しをご希望される方がチラホラいらっしゃいます。

長く大切にしていただいているのだなぁと本当に嬉しく感謝の気持ちでいっぱいです。(*^_^*)

そこで今回は、メッキ直しとは具体的にどんなことをするの?と言うのをご紹介したいと思います。

※とても長いのですが、色の付いた文字に注目して読んでいただけると要点のみ分かるかもです(^_^;)

まず、メッキと聞いた時点で皆様、簡単にササっとできるイメージがあるかと思います。

メッキ自体をつけるのはそこまで時間がかかりません。ですが!!

長年お使いいただいたアクセサリーをそのままドボンとメッキ液につけたところでピカピカにはなりません!

小傷や汚れが付いた状態ではメッキを付けても色が金色になるだけでピカピカとした光沢感が出ません!

なのでまず、皮脂などの汚れを落とし、小傷の確認をします。

傷があまりに深かったり歪みがあまりに大きい場合は石を外して土台から新しく作り直しする事をお勧めする場合もございます。

傷があまりに深いと、表面を磨く時にその傷と同じ深さまで周りも磨かないとその傷は消えません。

しかし全体をその深い傷と同じ深さまで磨いて削ってしまうと、強度がなくなりサイズや見た目も大きく変わってしまう恐れがあるからです。

特にgrainのリングは華奢なリングですので、0.1㎜が大きくかかわってきます。

【↓メッキ直しに返送していただいたリング↓】

小さな傷がついてガザガザな感じ。色も真鍮の黄土色になっています。

【↓磨き後、再メッキしたリング↓】

削り過ぎないように小傷をとり磨きます。メッキをつけるとツヤッツヤな表面に。紙やすりの番手でいうと4000番くらいの細かさです。

その細かさのシリコンポイントという道具をリューターという機械に付けて磨いていきます。

この先端道具がポイントと呼ばれる磨く道具です。色んな硬さや番手があり、素材によって使うシーンも様々。

そして消耗品なのですが地味に高い。一本120円~200円程度なのですが華奢なリング3~4本磨くともう先端部分の素材が削れて無くなってしまします。

シリコンポイントなどの磨く道具はまだ安いのですが、ダイヤモンドポイントという削る為の先端工具はもっと高い。1本で2000円のとかあります。

それをハンドピースに付けたまま落としてしまって折れちゃった時にはそりゃあもぅ・・・←やったことある人いるはず。笑

磨くときは粉塵を吸わないようにマスクをして集塵機をつけます。(箱型の掃除機の様な感じかな?)

写真は素手でやっていますが、革製や布製の指サックを付けて磨きます。

リューターは高速で回転しながら金属を磨くので、摩擦でリングを持っていられない位熱くなってしまうのです。

夢中でやっているとよく指先を火傷します。(^_^;)

最後に研磨剤を付けて軽くバフがけ。艶が出ます。

メッキ直しの場合は、本当にこれらをかるーくやります。やり過ぎると削れ過ぎて強度がなくなってしまうので。

このような傷や磨きの問題に関してはアクセサリーに限らず18金やプラチナを使用したジュエリーにも共通しています。

あまり深い傷になるとその傷を埋めてから磨くと言った作業になってしまうので費用もその分大きくなります。

grainの商品は真鍮にメッキを付けた物なのでこのように傷を埋めることが出来ません。

それは素材の性質ではなく、金額と手間に大きな関係があります。

地金が18金やプラチナといった高価な物だと、それ自体の傷を埋めて磨いた方が安く早く仕上がるのですが、真鍮にメッキの場合は枠を一から作り直した方が費用も安く早く仕上がるのです。

なのであまりに傷が深かったり不都合がある場合は石を外して、その石を新しい枠に再度はめて作り直しすることもあります。

例えば上の写真の様な深い傷の場合は削らずに、中性洗剤と細かい毛の付いたブラシで汚れを取り除いた後、軽く磨いてメッキをかけます。

あまりこのような傷は見ないのですが、特例としてあげようと思います。

通常リング装着時につく傷は外側ですが、写真は内側に付いています。丸い粒々の様にくぼみが出来て、腐食?しているようです。

私もこのような例はあまり見た事がないのですが、化粧品やクリーム、温泉や海、プール、お料理の際に使う調味料など様々な原因が考えられます。

残念ながら原因の特定はできなかったのですが、このリングをしていた方は汗をかきやすい体質だったとの事。

こちらの商品は1年前にお買い上げいただいた物でした。

大切にして、きちんとお手入れしていただいていたようだったので、私もとても残念に思ったのですが。。

汗をかきやすいという方は変色等も他の方に比べて早いです。

私自身はあまり汗をかかないし、保管方法も一般の方に比べて厳しくしているので3~4年はメッキがもってしまうのですが、色々な方がいるのでこうして様々なパターンやデータをとって今後のお客様へのアドバイスや、商品自体に活かしていけたら良いなと思っています。

さて、内側に傷が出来てしまうとサイズが変わってしまうためあまり沢山削ることが出来ません。

サイズや強度に支障が出ない程度に磨き、メッキ直しをしたのがこちらです。色は綺麗になりましたが、くぼみはあまり変わりません。

せっかくメンテナンスに出していただいた商品なので、出来る限り、なるべく良い状態に戻せるように努力はしますが、このようになってしまった物を新品と同じに、という訳にはいかないのも現状です。

ネックレスなどの場合も同様で、金具など傷みが激しい場合はそこを丸ごと変えてメッキに出したりします。ある意味リフォームに近いかもしれません。

【↓ネックレスのメッキ直しBefor↓】

こちらは真鍮にロジウムメッキ(シルバーカラー)のネックレス。

ロジウムメッキが剥がれて黄土色の真鍮部分が見えています↑こちらは金具ごと付け替えました。(メッキ直しのお客様は金具代を無料にしています。)

グリーントルマリンのネックレスは全体的にくすみ、18金メッキが剥がれて黄土色、銀色の様にまだらな色合いになっています↑

【↓after↓】

細かな部分の汚れを落とし軽く磨き上げてからメッキをのせます。↑

クリーニングした後に地金部分が綺麗な色を取り戻すと、石も更に輝きを取り戻します!!

また、チェーンとトップ部分で色の変化が激しい場合はチェーンのみのメッキ直しも承っています。

チェーンのみでしたらトップ部分にオパールやラピスラズリなどのメッキ不可の石が付いていてもお直し可能です。

最近お受けしたのがこちらのブラックオパールとジルコニアのネックレス。

裏返してみると分かりやすいのですが、チェーンはもう黄土色を通り越してシルバーかな?っていうような色に変色しています・・・

お手入れの方法やご使用時の注意などを口頭で丁寧にお伝えしたのですが、この方曰く、

『えっとねー、お風呂も着けたまま入っちゃったし、畑仕事するときも凄い汗かくけど付けっぱなしにしてた!えへ(´▽`*)』

えへへ(´▽`*)・・・っておい!!ちなみにこの方というのは私の母です(笑)

以前のブログでも書いたのですが、これはチェーンとトップ部分のメッキ業者が違います。(詳しく知りたい方はこちらをお読みください→ブログの中盤部分に書いてあります。)

チェーンはメッキが剥げていますがトップ部分は3年たっても金色のままです。やっぱりプレシャスジュエリーにかけるのと同じメッキって何か違うんだだよなあ。。

まぁ、トップ部分は肌に触れる事が少ない分、リングやチェーンよりメッキが取れにくいというのもあるのですが💦

こちらもトップ部分を外してチェーンのみ再メッキをしお渡ししました。2018年8月15日以降はチェーンもトップ部分もプレシャスジュエリーと同じメッキをかける業者に変更したのでもっと色持ちが良くなっているかと思います。

ついでに少し開きかけていた小カンもしっかり閉じます。ここをきちんとしてあげるとチェーンが切れにくいです。(正確には切れるというより外れるですが)

また、もう一つ言いたい事があります!!(凄く長くてすみません。)

それはメッキ直しをすると多少なりとも石に負担がかかるという事です。

メッキ直しが出来ると表示している物は硬度や成分的に可能な石ではありますが、高熱にさらしたりや酸に漬けたりするので物によっては割れてしまう場合もあります。

もちろん、そういったことのないように一番初めにクラック(ヒビや欠け)やインクルージョン(不純物)のない石を選んでお付けしてはいますが、100%の保証ではないので。

万が一石が割れてしまった場合は、お客様にご連絡しこちらで同じ種類の石を手配しお付けします。(今の所、費用は無料です。)

なのでもし『そこまで変色やメッキ剥がれでもないけど、もう一回メッキつけてもらおう♪』といった事はお勧めしません。

そこまで状態が悪くないのに何度も磨いたりメッキをのせる方が、逆に良くなかったりもするのです。

もうひとつは、ニッケルフリーではなくニッケルを入れたメッキにするという事。

こちらはアレルギーがない方にしか出来ないのですが、ニッケルを入れる事で艶が出て強度が増します。

ほんの数ミクロンという違いですが、ニッケルの層の分だけ厚みが増すので硬くなります。(本当に若干の差ですが💦)

細か過ぎて、お話すればするほど皆様訳が分からなくなっていないか心配…この記事大丈夫かしら??(^_^;)

どうしても、カテゴリー的に《アクセサリー》に分類されてしまうので変色などの問題には直面してしまうのですが、それでも自分の作った物には長い間責任や愛着を持っていけたらと思っています。

だからメッキ直しはとてもリーズナブルな金額に設定しています。たぶん、私より安い所はないと思います。

これは利益が一切なく、時には赤字でも、自分の商品を大切にしてくれている方に直してまた使ってほしい、という想いがあるからです。

学生時代に気に入って買った真鍮製のチェーンネックレスを、私は2回メッキ直しをしながらもう8年程使っています。

メッキが剥げてしまったからと言って、同じようなお気に入りのデザインに新しく出会えるわけではありません。

だから、気に入った物は大切にして、長く使いたい。

そしてお客様にお願いしたい事がもう一つ。

どんなに高価なカシミヤのセーターも、きちんとお手入れしなければ毛玉だらけでくたびれてしまい捨てる時期がやってきます。

それと同じで、アクセサリーも使い方や日頃のお手入れの仕方で寿命が大きく変わってきます。

大切に丁寧に使っていただく事が長持ちの秘訣と言うのは、どんなものでも変わらないのです。

お風呂もプールもいつでもどこでも着けていたい、と言う方は初めから18金やプラチナ、silver925でお作りする事をお勧めします。

個人的にはシルバーを一年中着けている事が多いのですが、時間の経過とともに黒く燻しがかかったように深みが増していく感じが好きです。

こういった『傷が愛着を増していくお守り』のようなタイプは付けっぱなしにするのにオススメです。

18金やプラチナに比べて傷がついても汚れても、それが逆に味を増していく、ある意味革製品に近い感覚があります。

どんな風に使いたいかもアクセサリーを選ぶ中で大切な要因なのかもしれません。

でもやっぱり、一番はデザインなのだとは思うのですが(^_^;)

メッキを長持ちさせるコツとして、ご使用後は乾いた布で軽くふき、あまり空気に触れないようにジップ付きのビニール袋に入れて保管してください。

また、水には濡らさないようにし、汗をかきやすい方は腐食が始まる前にメッキ直しに出してください。

とっても長くなってしまいました💦

メッキ直しやその他何か分からない事や聞きたい事がございましたらお気軽にお問い合わせください。

それでは今日はこの辺で…☆

そのサイズの測り方、間違っています。

コルクブローチに詰まったみんなの思い出

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